2000年10月改編についての雑感

今期のTVアニメは全体としてとにかく「ロボットアニメ」新生。といった位作品数を伸ばしている。特に期待がもてる作品としてはTBS・大月Pの「無敵王 トライゼノン」、そして「ヴァンドレッド」、「GEAR戦士 電童」などがあげられる。しかも、この3作品それぞれの放送局の特色を見事に表現しているといえる。まず、「無敵王・・・」はTBSらしく、スタッフが大抵が有名な人々であり、その完成度も期待できる。次に「GEAR・・・」はテレビ東京らしく久々の子供向けロボットアニメ(サンライズ製作で)となる。最後に「ヴァンド・・・」はWOWOWらしくかつ、GONZOらしい枠での放映となった。僕自身も80%以上の確率でWOWOWかNHKBSと思っていた。あれだけの3D−CGIを使用して映像の美麗さを売り物にしている以上、地上波の画質・音質では不十分だと考えていた。まぁ、そのとおりである。

そして、大作「犬夜叉」も堂々の日テレ系ということで気合は十分。そして、突然アニメ化情報が舞い込んできた「はじめの一歩」これには正直びっくりした。普通漫画連載でアニメ化の時は雑誌が大きく書きたてるのが通例だがこれは違った。本当に予想外だ。

そして、今期内で特筆すべき作品は「ガイスターズ」この作品は日・韓合作で、2年前から製作されてきた。そして、その放映枠を注目してもらいたい。なんと、テレビ東京である。そして、半年振りの深夜枠アニメとなる。あれほどテレビ東京はポケモン事件以来徹底的にアニメファン・マニア向けに放映してきたTVアニメを排除し、完全に子供向けアニメを前面に押し出していたがその方針も早くも今期で変更なのだろうか。これは恐らく、テレビ東京18時台枠のTVアニメ視聴率の大幅な低迷、そして、全体視聴率も大幅に低迷している以上、これ以上WOWOWなど衛星波に取られては困るとの恐れによるものからと思われる。ちなみに視聴率の代表をひとつ挙げておくと、ポケットモンスターがある。この作品、2年前までは軽く16%前後の数字をとっていたが、現在では10.8%(2000年7月第1週)まで落ち込んでいる。このような意味から現在テレビ東京のTVアニメが危機であることがうかがえる。その他の作品も軒並み2%〜3%台と、最悪の状態(普通の放送局なら確実に打ち切りライン)である。

次にキッズステーションの新作TVアニメ新規参入だ。現在もキッズステーション製作TVアニメが1本放送されているがそれはあくまでも幼児番組としての扱いの中で放映されている。今回20時台に新作TVアニメ2本を投入したのはCS業界では新記録ともいえる。今後もキッズステーションはどんどん新作を投入していくのではないかと思われる。(今年は去年までとは明らかに違う編成で臨んでいる。アニメファン向け作品を近年増強中である。)今期も「機動戦艦ナデシコ」、「宇宙海賊ミトの大冒険 2人の女王様」などを放映中で、同じCSで放送しているテレビ東京系のAT−X(アニメシアターX)の利用価値そのものを揺るがそうとしている。

このことから、今期TVアニメの特徴として
・王道ロボットアニメの復活、そして新生。
・テレビ東京深夜枠TVアニメの復活。
・CS&CATVのキッズステーションの新作TVアニメ参入。
の3つがキーワードといえるでしょう。

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